地球温暖化が進む地球
リュウジー!!!
しょうがあらへんなー。
じゃあ今日は燃料電池についてお前さんでもわかるよう、わかりやすく解説したるわ。
お願いします!!
燃料電池とは何か
燃料電池とは、水素(H2)と酸素(O2)を化学反応させて電気を発生させる装置で、排出されるのが水(H2O)だけのクリーンエネルギーのことや。
なっなんと!!!
出るのが水だけ!?
そりゃすごい!!
現代の主力エネルギー源である化石燃料は、燃焼させると二酸化炭素のほか、大気汚染物質である硫黄酸化物や窒素酸化物を排出する。
おお〜。
燃料電池はエコなエネルギーなんだね。
燃料電池が発電する仕組み
燃料電池は水素と酸素を使うって言ってたけど、それでどうやって発電するのー?
基本的な燃料電池の原理を説明するわ。
簡略化した電池図は以下のようなものや。
うわわわ……
難しそう……
まあ、一個一個説明していくわ。
まず「電解質」ってわかるかー?
わ…わかんない…。
電解質とは陽イオンと陰イオンに電離する物質のことや。
???
まあイオンをうまく運んでくれるもんって考えたらええかな。
今回は、この電解質の液体としてリン酸(H3PO4aq)を白金触媒をつけた多孔質の電極ではさんで……
んん??
「多孔質」の電極??
多孔質とは、小さい穴がいっぱい空いてる構造のことや。
どうして穴が空いているのー?
この穴をイオンが通り抜けてくんや。
ほうほう。
というか…さっきから出ている「イオン」ってそもそもなんだっけ…?
ショッピングセンター?
…。
イオンとは原子が電気を帯びた状態のことや。
普通原子は電気を帯びてない(陽子の数=電子の数)んやけど、なんらかの要因で電子が増えたり減ったりすると、陽イオン(陽子>電子)、陰イオン(陽子<電子)になるんや。
はわわわ…
…。
燃料電池の発電する仕組みを順番に説明するわ。
燃料電池内の反応は以下の順や。
- 水素分子を投入する
- 水素分子が多孔質の負極を通り水素イオンに変化する
- 負極から電子が導線を通り正極に移動する(電気が流れる)
- 正極で電子が水素イオンと酸素と反応して水になる
燃料電池、発電プロセス
①燃料の水素分子(H2)が投入される。
②水素分子が多孔質の負極を通り水素イオンに変化する。
③②の時に水素分子から電子が放出される。
ポイントは、電子が移動するということは電気が流れることを意味する点や。
へー。
負極での反応を化学式で書くと……
[負極] H2→2H++2e–
④正極で電子(e–)が水素イオン(H+)と酸素(O2)と反応して水(H2O)になる。
水しか発生せんというのがポイントやな。
正極での化学式は……
[正極] O2+4H++4e–→2H2O
ほぉ〜。
燃料電池の仕組みのまとめ
この場合の電池式は以下のようになる。
(-) Pt・H2 | H3PO4aq | O2・Pt (+)
Ptが確か白金で…H3PO4aqがリン酸で……
ほああああ……
……。
ここらへんの式は高校の範囲や。
まあ無理して覚えやんでもええけど、化学で大学受験考えてるなら基礎中の基礎やな。
うわ〜ん。
負極、正極での反応をまとめると……
[負極] H2→2H++2e–
[正極] O2+4H++4e–→2H2O
[全反応式] 2H2+O2→2H2O
燃料電池のメリット
燃料電池ってすごいよね。
他の発電方法と比べてどんなメリットがあるの?
燃料電池のメリット①環境にやさしい
まずは、なんといっても燃料電池のメリット1つめは環境にやさしいっちゅう点や。
さっきから言うてるように燃料電池は水しか排出せん。
うんうん。
大気汚染の原因物質である、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、また地球温暖化の原因物質である二酸化炭素(CO2)も排出せん。
すごーい。
クリーンエネルギーだ!!
燃料電池のメリット②原料が豊富
燃料電池のメリット2つめは、原料が豊富っちゅう点や。
仕組みのところで説明したけど燃料電池の燃料は水素と酸素や。
幸い「水の惑星」この地球には、水素(H2)と酸素(O2)は豊富に存在しとる。
おお〜。すごい!!
使いたい放題だ!!!
あと数十年くらいで底をつくと言われている、枯渇資源の化石燃料に比べ、その心配が少ないんや。
燃料電池のメリット③高効率発電
燃料電池のメリット3つめは、燃料電池が高効率の発電方法やっちゅう点や。
ほうほう。
火力発電に代表されるタービン回す系の発電方法は、燃料の[化学エネルギー]を燃やして[熱エネルギー]にして、水蒸気でタービンを回して[運動エネルギー]、[電気エネルギー]に変換しとる。
工程が多いからロスも多いんや。
え?え?え?
タービン…?
タービンとは、流体のエネルギーを回転運動に変える装置なんやけど……
はわわわ……
まあ今回はええわ。
一方で燃料電池は、[化学エネルギー]から直接[電気エネルギー]に変換しとるから効率がええんや。
ほへ〜。
やっぱ燃料電池ってすごいんだー。
燃料電池のデメリット
こんなにすごい燃料電池なら、もっと普及しててもいい気がするんだけど、あんまり聞かないなぁー。
なんでだろう?
それは燃料電池の普及には、まだまだデメリットも多いからや。
なっなんですと!?
燃料電池のデメリット①高コスト
燃料電池のデメリット1つめは、製造には高いコストが必要な点や。
まだまだ発展途上の技術やし、白金などの希少金属(レアメタル)が必要なため、コストが高くなりがちやねん。
そ、そっかー。
安くないと何でも普及はしないよねー…。
また原料の水素は取り扱いを厳重に注意せなあかんから、その管理施設費も高くなりがちやねん。
燃料電池のデメリット②水素の確保問題
燃料電池のデメリット2つめは、原料である水素をどうやって確保するかっちゅう問題や。
え?
さっきメリットの所で地球は水の惑星だから、H2Oがいっぱいあるって言ってたじゃん。
まあそう言ったんやけどな……
実は水素単体(H2)としては、自然界ではほぼ存在してへんねん。
え?エ?え?
なんですと!?
水じゃダメなの??
水を電気分解して水素を得るっちゅう手もあんねんけど、今の主流は、化石燃料から生成するちゅう方法や。
ええええ〜!!!
結局、化石燃料が必要なの〜!?
せやねんなー。
水を使って電気分解して水素を生成するっていう方法じゃダメなの〜?
水の電気分解やと最終的に電気を作りたいのに電気を使って作るって本末転倒感があるねんなー。
じゃあやっぱり、燃料電池はエコな発電方法じゃないじゃん!!
「環境にやさしい」だなんて、嘘つきー!!
まあまあ、落ち着け。
この電気分解に使う電気を風力や太陽光発電のような再生可能エネルギーでまかなえば、環境への負担は少なくて済む。
この方法で得られる水素をグリーン水素っちゅうんや。
ほうほう。
確かにこれならエコかもね。
再生可能エネルギーの普及とともに、この水素確保手段が主流になってけば、より環境にやさしいって言えるな。
SDGs目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
SDGs目標7では「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」と掲げておる。
燃料電池はまだまだ発展途上の技術やけど、うまく使えれば大気汚染物質や二酸化炭素排出しないクリーンな次世代エネルギーや。
うんうん。
燃料電池自動車ってたまに見かけるけど、もっと普及していけば、エコな交通手段だと思うからうまく活用できるといいなぁー。
今日の解説はここまでや。しっかり復習するように。
はーい。
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講師が東大生のオンライン個別指導塾や!!
ええ〜!!先生が東大生ー!?
じゃあ東大生に直接教えてもらえるの?
せや。
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でも、お高いんでしょう?
フフッ。
そうでもないねん。
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無料で勉強相談ができるから、まずは聞いてみるとええわ。
よしよし。宣伝も済んだし満足満足。
最後に今日のまとめや。
まとめ
- 燃料電池とは、水素(H2)と酸素(O2)を化学反応させて電気を発生させる装置で、排出されるのが水(H2O)だけのクリーンエネルギーのこと
- 燃料電池の発電する仕組み
- 水素分子を投入する
- 水素分子が多孔質の負極を通り水素イオンに変化する
- 負極から電子が導線を通り正極に移動する(電気が流れる)
- 正極で電子が水素イオンと酸素と反応して水になる
- 燃料電池のメリット
- 環境にやさしい
- 原料が豊富
- 高効率発電
- 燃料電池は、化学エネルギーから直接電気エネルギーに変換するので効率がいい
- 燃料電池の発電効率は40〜60%
- 燃料電池のデメリット
- 高コスト
- 水素の確保問題
- 原料の水素を化石燃料から生成する方法が現在主流
- 再生可能エネルギーの電気を使って生成された水素をグリーン水素という
- SDGs目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」