現代文明を支える化石燃料
はぁ〜♪幸せ〜。
その幸せは化石燃料のおかげってのは、わかってんかー?
リュウジー!!
化石燃料??
はぁ〜…。
なんもわかってへんお前さんのために今日は、化石燃料についてわかりやすく解説したるわ。
わーい。
化石燃料とは何か
化石燃料とは、動植物の死骸が微生物に分解され地中深くに沈み堆積し、何億年もかけ地熱や加圧されるなどして変化したもの。石油・石炭・天然ガスなどがある。
変化していく過程が化石に、よう似とるため化石燃料と呼ばれておる。
ほ、ほう?
(ちょっと難しいなぁー…)
さらに詳しく説明すると石油・天然ガスは、途中まで生成過程が同じで
- 海中でプランクトンなど(有機物)の死骸が泥と一緒に堆積する
- 堆積した有機物が圧縮され泥岩(ケロジェン)になる
- ケロジェンが地熱によって水、石油、天然ガスに分解される
- さらに圧が加わり(褶曲運動)、かたい岩(頁岩)との間の隙間の多い砂岩の背斜構造に水、石油、天然ガス(重い順)が溜まる
参考:東京ガス 天然ガスのひみつ
ほ、ほう?
(もっと難しくなったぁー…)
石炭も何億年も前の植物が地中で地熱・地圧の影響でできたものや。
石油も天然ガスも石炭も完成するには、すごい時間がかかるんだねー。
石油・石炭・天然ガス
化石燃料は主に石油・石炭・天然ガスのことを指す。
それぞれについて簡単に解説するわ。
石油とは?
まずは石油についてや。
石油は炭素と水素の化合物である炭化水素を主成分とする液状の鉱物資源で、炭化水素の他に硫黄や酸素、窒素などを含む。
石油(原油)の特徴としては、精製する過程でいろんな製品が作られると言うことや。
ほう?
石油製品は、原油を分留して作られる。
分留??
分留(分別蒸留)とは沸点の差を利用して分離する方法で、分留によって原油はLPガス、ガソリン、ナフサ、灯油、軽油、重油などに分けられる。
すごーい。石油からいろんなものが作られてるんだねー。
ん?
ナフサって何ー?
ナフサとは端的言うと石油化学製品の原料となるモノや。
例えばプラスチック、合成繊維・合成ゴムなど現代の日常生活に欠かせないものばかりや。
ナフサすげー。
石炭とは?
化石燃料2つ目は石炭や。
産業革命後、主力となった鉱物資源で「石炭紀」と呼ばれる約3億年前の地層からよく出土する。当時繁茂していたシダ植物などが原料である。
3億年前の植物が今、燃料として使われているのかー。
なんかすごいねー。
石炭は炭素の含有濃度によって種類が分けられ、濃度が高い順に無煙炭→瀝青炭→褐炭となる。
無煙炭は、文字通り燃やしてもほとんど煙が出ず発熱量がええ。
一方褐炭は、水分が多くイマイチや。
炭鉱
石炭は石油や天然ガスに比べ比較的地表に近い所から採れるため、直接穴を掘って採掘する。
地表により近いと露天掘り、地下に偏在していると坑内掘りで採掘される。
天然ガス
化石燃料3つ目は天然ガスや。
気体の化石燃料で成分としては90%近くがメタンで、その他エタンやプロパン、ブタンなどが含まれておる。
うわわわ〜。
いろいろ含まれているんだねー。
でもCとHばっかだねー。
石油と同じく炭化水素が主成分やからな。
天然ガスは気体の資源やから、そのままやと持ち運びや保管が大変や。
でも冷やすと液体になる。しかも液体になると体積が1/600になるから、天然ガスは冷やして運搬しとる。
へーそうなんだー。
まあただマイナス162℃まで冷やさんとあかんけどな。
ままま、-162℃!!!!?
液化天然ガスのことをLNG(Liquefied Natural Gas)という。
日本はこのLNGをタンカーで海外から大量に輸入しとる。
わざわざ、すっごい冷やさないと運搬できないなんて天然ガスってイマイチな資源じゃない…?
天然ガスにもええところはある。
天然ガスは他の化石燃料に比べクリーンな資源なんや。
えっ!?なんですと!?
天然ガスは地球温暖化の原因物質である「二酸化炭素CO2」や大気汚染物質である「窒素酸化物NOX」「硫黄酸化物SOX」の排出量が石炭・石油に比べ少ないんや。
おお〜。天然ガスすごーい。
せやから今比較的クリーンなエネルギーとして天然ガスが注目されており、実際日本の発電に使われる資源の1位が天然ガスや(2021年)。
参考:資源エネルギー庁 総合エネルギー統計
化石燃料のメリット
化石燃料のメリットは、運搬、貯蔵がしやすく低コストで大量のエネルギーを得られる点や。
要は化石燃料が今んところ一番使い勝手のええエネルギー資源ってことや。
化石燃料のデメリット
使い勝手のええ化石燃料やけどデメリットも多い。
代表的な4つを取り挙げるわ。
- 地球温暖化促進
- 枯渇資源
- 産出地の偏在
- 環境汚染
地球温暖化の促進
化石燃料のデメリット1つ目は地球温暖化を促進してまう点や。
地球温暖化は二酸化炭素などの温室効果ガスが原因やと言われとんやけど…
さっき言うたように石油・天然ガスの主成分は炭化水素で石炭にも炭素が多く含まれており、燃焼すると大量の二酸化炭素を排出してしまう。
あややや…。
別の言い方をすると、化石燃料は何億年もかけ地中に炭素を固定していた。
それを人間は、ここ数十年で急速に化石燃料を消費し、大気中にCO2という形で炭素を排出しておるんや。
あややややや…。
資源の枯渇
化石燃料のデメリット2つめは、いずれ資源が枯渇することや。
化石燃料は有限で無尽蔵ではない。いつか枯渇してまう。
うううーそうかー。
限りがあるんだねー…。
化石燃料があとどれくらい採掘可能なのかを可採年数って言うやけど
可採年数=可採埋蔵量÷年間生産量
石炭の可採年数は139年、石油は53.5年、天然ガス48.8年や。
参考:エネルギー庁 エネルギー白書2023
化石燃料が枯渇する前に太陽光や風力などの(枯渇する心配のない)再生可能エネルギーへの転換が急務や。
産出地の偏在
化石燃料のデメリット3つ目は、資源の産出地が偏在している点や。
偏在?
採れるところが偏ってるってことや。
石油は総量の48.3%、天然ガスは40.3%が中東に偏っとる。
石炭も上位5カ国(アメリカ、ロシア、オーストラリア、中国、インド)に総量の3/4が埋蔵確認されとる。
日本ではほとんど採れへんくて輸入に頼っとる。
それはやっぱり問題なのー?
(輸入すればいいんじゃないの?)
産出が偏ってるってことは、産出国が市場を独占できてまう。
すると価格を釣り上げたりもできてまうんや。
そのほかにも紛争などで不安定な供給も問題や。
環境汚染
化石燃料のデメリット4つ目は、環境汚染や。
化石燃料は大気汚染や海洋汚染の原因になる。
お、おう…。
大気汚染
デメリット1つ目のところで化石燃料は二酸化炭素CO2を排出するって言うたけど、CO2の他に大気汚染物質である硫黄酸化物SOxや窒素酸化物NOxも燃焼時に排出してしまう。
ひょえー。
[天然ガスとは?]のところで言うたように石炭→石油→天然ガスの順で排出量が多い。
この硫黄酸化物SOxと窒素酸化物NOxは、酸性雨の原因物質でもある。
海洋汚染
石油から作られるプラスチック製品は自然界で分解がほとんどされず、海で漂うゴミ問題につながるし、タンカーの原油流出事故もある。それらが大きな海洋汚染につながっている。
あわわわ…。
こんな感じで化石燃料にはデメリットも多い。
現状、化石燃料に頼らないと経済が回らない状況やけど、いずれ化石燃料は枯渇する。その前に化石燃料依存社会から、再生可能エネルギー中心の持続可能な社会実現に向けて今からしっかり動かなあかんで。
は…はい…。
(具体的にはどうすればいいんだろう)
そのためにはまず環境問題の現状をしっかり知る必要がある。
書店に行くと環境系の本はいっぱいあるからそれを読むのもええし、それがちょっとムズいなら今見てるこのサイト『マン環jp』で入門的に学ぶのもええ。
その後に自分がその問題を解決するために何ができるか考え、自分でできる範囲で行動するんや。わかったけー?
はーい。
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ええ〜!!先生が東大生ー!?
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でも、お高いんでしょう?
フフッ。
そうでもないねん。
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よしよし。宣伝も済んだし満足満足。
最後に今日のまとめや。
まとめ
- 化石燃料とは、動植物の死骸が微生物に分解され地中深くに沈み堆積し、何億年もかけ地熱や加圧されるなどして変化したもので石油・石炭・天然ガスなどがある
- 石油は炭素と水素の化合物である炭化水素を主成分とする液状の鉱物資源
- 分留(分別蒸留)とは沸点の差を利用して分離する方法で、分留によって原油はLPガス、ガソリン、ナフサ、灯油、軽油、重油などに分けられる
- 石炭は「石炭紀」と呼ばれる約3億年前の地層からよく出土し、当時繁茂していたシダ植物などが原料である
- 石炭は炭素の含有濃度によって種類が分けられ、濃度が高い順に無煙炭→瀝青炭→褐炭となる
- 石炭は露天掘りや坑内掘りで採掘される
- 天然ガスの成分は90%近くがメタンで、その他エタンやプロパン、ブタンなどが含まれている
- 天然ガスはマイナス162℃まで冷やすと液体となり体積が1/600になる
- 液化天然ガスのことをLNGという
- 天然ガスは他の化石燃料に比べクリーンな資源
- 化石燃料のメリットは、運搬、貯蔵がしやすく低コストで大量のエネルギーを得られる点
- 化石燃料のデメリット4つ、地球温暖化促進、枯渇資源、産出地の偏在、環境汚染
- 化石燃料は燃焼すると大量の二酸化炭素を排出するため地球温暖化への影響大
- 石炭の可採年数は139年、石油は53.5年、天然ガス48.8年
- 石油、天然ガスは半数近くが中東に眠っている
- 石炭は産出上位5カ国のアメリカ、ロシア、オーストラリア、中国、インドに3/4眠っている
- 化石燃料の燃焼で大気汚染物質の硫黄酸化物SOxや窒素酸化物NOxを排出する
- 海洋プラスチックゴミ問題や原油タンカー事故などの海洋汚染などのリスクがある